会長あいさつ

会長あいさつ

令和7年度 あいさつ

 ごあいさつ

 日頃から全事研活動に対しまして、御支援・御協力をいただきまして、誠にありがとうございます。7月30日の総会 で御承認いただき、引き続き会長を務めさせていただくこととなりました、前田雄仁です。本年度もどうぞよろしくお願いいたします。

 さて、8月に中央教育審議会の教師を取り巻く環境整備特別部会で示された、「学校・教師が担う業務に係る3分類改定案」では、事務職員についての言及が多く、今まさに注目を集めているところです。事務職員は、これまでも働き方改革に貢献してきております。本会が募集している実践事例や、本部・支部の研究大会における提案等のなかでも、事務職員の役割に調査・統計等への回答や、学校行事の準備・運営、授業準備、支援が必要な児童生徒・家庭への対応などが多く取り上げられています。加えて、従来の3分類で示されていた学校徴収金についても、事務職員が主体的に担い、改善を進めていたものもありました。その意味では、今回、このように部会で注目を集めたことは必然であり、大変に喜ばしいことです。

 しかし、教員の働き方改革が推進されるなかで、事務職員の働く環境が十分に改善されているとは言えません。教務に比べて、学校事務のICT化は進んでおらず、依然として紙ベースでの定型業務が残るなどの非効率な処理を行っている実態もあります。また、加配措置がされていない共同学校事務室も存在し、その機能を十分に発揮できていない現状があります。加えて、教員には人材育成指標の策定が義務化されている一方、事務職員にはその義務がなく、指標に基づいた専門性を高める研修も十分なものではありません。このような事務職員の働く環境も整備していくことで、学校の働き方改革と教育の質の向上における期待に応えていけるものと考えます。

 これを本会として喫緊の取組事項として、更には昨年度の特別委員会答申を受けた事項(持続可能な組織体制の在り方について、財政の確立について)も含めた活動計画に則って活動を推進してまいります。そして、本年度も子どもの豊かな育ちの実現に向けて邁進してまいりますので、引き続き、御支援・御協力をどうぞよろしくお願いいたします。

 

 全国公立小中学校事務職員研究会 会長 前田雄仁